いろんな雑記

アニメ漫画ゲームなどについて適当に書くかもしれません。

誓いのフィナーレ肯定的感想

批判的感想に続き、今回は肯定的感想を書いていきたい。前回の記事で既に述べたように『リズと青い鳥』で語られなかった部分全てを劇場アニメ90分の中に押し込めることは不可能であり、現実的でもない。しかし、限られた時間の中でもキャラクター紹介を行ったことと進級した久美子が上級生として困難を乗り越える様を上手く表現したのは流石と言えると思う。

なお、批判的感想と見出しが被る部分があり、言ってることが真逆だと感じるかもしれないがそれは視点を変えているだけなので、どちらも私が思っていること、感じていることである。

 

 

久美子と秀一

さて、本作の大きな目玉のひとつとして目立つのは黄前久美子塚本秀一が付き合い始めることだろう。これは、公開前の監督へのインタビューでも語られており、その通り丁寧に描かれていると感じた。あがた祭りの後に秀一がチューしちゃいたくなる気持ち、分かるよ。TVシリーズで関係性が進展しなかっただけ今回の映画でこれでもかと言うぐらい、描かれておりヤキモキした気持ちもだいぶスッキリしたと思う。

 

 

 

劇伴、及び合奏シーン

安心と実績の松田彬人さんによる作曲のBGMで彩られた映像を劇場で見れる、それって素敵じゃないですか。そして、最後に流れる関西大会での『リズと青い鳥』の合奏が素晴らしいと感じました。

しかも、2019年5月22日に発売された本作のサウンドトラックには自由曲『リズと青い鳥』のみならず、課題曲『マーチ・スカイブルー・ドリーム』も収録されており、個人的に大満足サウンドトラックとなっています。

 

 

アニメ的表現、その効用

響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ』と原作『波乱の第二楽章』の大きな違いはやはり、映像として多くの情報を載せることが出来ることでしょう。一方で、劇場版には時間的な縛りが存在します。短時間に部員同士の関係性を表す表現として表情はもちろんのこと、視線でうまく表現しているように感じました。覚えているのが夏妃に教えを乞われた奏が向ける視線のみですが、もう一度見れば他の部分でもこういった演出はなされていると思います。どういった視線でキャラクター同士を見ているか、前半部分と後半部分でその視線は変わるのか、などといったとっころを見るのも面白いかもしれません。

 

 

ストーリー、キャラクター、どちらを見るべきか?

さて、「批判的感想」でも書きましたこのタイトルですが、私の結論としては「キャラクターを見て楽しむ映画である」という結論を下さざるを得ないです。これは久美子一人の視点からのみ、映画が進行するためであり、個人的に見ていただきたい部分が原作に数多くあるためです。その性質からどうしても「総集編」としての映画であると感じとれてしまい、この映画のみでストーリーを完結させてはもったいないと感じるためです。

 この結論のみで言えば、前記事に書けばよい話ですが、アニメーションとして動く1年生組、特に月永求くんは最高に忠犬で見ていて大変面白かったです。そしてサンフェスの待機場所で謎ステップをするみぞれが本当に好き。こういった遊び心的な演出が見られるのもアニメならではで本当に良かったです。

 

 

さいごに

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。最後に、筆者が言いたいことをシンプルに纏めさせて頂きますと本作は「原作の総集編的立ち位置」であるのではないかと思います。そのため、原作を未読の方にとってはストーリーの展開が早く、バタバタとした90分であったと印象に残るのではないかと考えます。また、原作を既読であっても同じような印象を抱かざるを得ませんでした。テレビシリーズをやってから、総集編として『誓いのフィナーレ』を公開してもらうのがベストですが、アニメとして見れただけでも十分ではないでしょうか。

 

 

 

おわりのおわりに

おそらく、感想記事の総括記事を書くことはないと思うので、原作『波乱の第二楽章』を読んで主要キャラが関西弁で喋ってるのを楽しんでくれよな!ってことでリンクを貼っておきます。これを読んで決意の最終楽章のアニメ化に備えよう!